熱中症の症状は？頭痛や吐き気　熱中症になったらどうすればいいの？

毎年夏になると、全国ニュースやローカルニュース番組、
ラジオや新聞でも注意が呼び掛けられる熱中症。
熱中症と聞くと、炎天下の下で長時間過ごすとなってしまう、という認識の方もおられると思います。
　

　

　

もちろん間違いではありませんが、熱中症は部屋の中でも発症してしまう事があるのです！

今回は熱中症について、
また症状や、なってしまったらどうすればいいのか処置方法もご紹介させて頂きます。

　

　

熱中症とは？

熱中症とは、運動や暑さから起こる体の障害の総称となっています。
熱射病や、日射病という言葉も聞いた事があると思いますが、
そう呼ばれているのは重症の熱中症のことです。

　

　

医学的に、熱射病は体温を正常に保とうとする機能が落ち、
体温が40℃を超え、汗が止まってしまい、
このままでは死に至ってしまう極めて緊急性の高い状態をいいます。
この中で、太陽光が原因の一つとなるものを日射病と呼んでいます。

　

　

人の体は、汗をかいたり熱を放熱したりして、体温を下げます。
しかし、外の気温が皮膚の温度よりも高い時や、湿度が高い状態の中にいると、
放熱や発汗をする事が出来なくなり、熱中症を引き起こしてしまいます。
また、高齢の方や肥満の方、糖尿病の患者さんや、
アルコール依存症の患者さんは、熱射病になりやすいといわれています。

　

　

近年では、かなりの暑さが続いた年に多くの高齢者に発生したという報告や、
泥酔状態でサウナに入り昏睡に陥った人、車の中に閉じ込められた幼児の報告もあります。
また、屋外だけではなく屋内でも、
温度が高く湿度も高い中で過ごしていると発生してしまう場合もありますので注意は必要です。

　

　

熱中症について、ご理解いただけましたでしょうか。
屋外だけではなく、屋内でも発生してしまう事があるのです。
続いては、熱中症の症状についても紹介させて頂きます。

熱中症の症状は？

熱中症の症状は次の症状で分類されています。

・熱失神

皮膚血管が拡張し、血圧が下がり、脳血流が減少して起こります。

特徴・・・「めまい」「顔面蒼白」「一時的な失神」

　

　

・熱けいれん

汗を大量にかいた後、水だけを補給し血液の塩分濃度が低下した時、
足や腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが起こります。

特徴・・・「筋肉痛」「足がつる」「筋肉のけいれん」

　

　

・熱疲労

大量の汗をかき、水分補給が追い付かない状態で、体が脱水状態になり熱疲労の症状が見られます。

特徴・・・「全身倦怠感」「悪心」「嘔吐」「頭痛」「集中力や判断力の低下」

　

　

・熱射病

体温の上昇が原因で、中枢機能に異常をきたした状態で、
意識障害がみられ、ショック状態になる時もあります。
（応答がにぶい、言動がおかしい、意思が無い）

特徴・・・「体温が高い」「意識障害」「呼びかけや刺激に対する反応がない」
　　　　「不自然な言動」「ふらつき」

　

　

熱中症の症状といっても、いろいろな症状がありますね。
熱射病の症状が出る程重症な場合は、命の危険もありますので、
早急に処置をすることが大切です。

　

　

次は、熱中症になったらどうすればいいのか、応急処置方法のご紹介です。

熱中症になったらどうすればいい？

　

　

自分や周りの方が、熱中症になったらどうすればいいのか様子を見てみて、
少しでも上記の症状にあてはまるものがあれば、是非参考にして下さい。

・症状の確認

意識が無い、またははっきりしていない場合は早急に救急車を呼びましょう。

　

　

・応急処置

救急車を呼んだ時も、そうでない時も現場では早急な処置が必要となります。
症状の重症度にかかわらず、まずは涼しい場所へ移動し、体を冷やす事。

そして、水分と電解質を速やかに補給してください。

　

　

＜体の冷却＞

・衣服を脱がせる。

・きついベルトやネクタイ、下着を緩め、
体から熱を逃がします。

・氷のうなどがある場合は、
それを首の両脇、わきの下や大腿骨の付け根の前面にあて、
皮膚のすぐ近くにある太い血管を冷やす。

　

　

＜水分・電解質の補給＞

・意識がはっきりしているときは電解質を適量含んだ冷たい飲料を飲ませる。
※適切に電解質を補える、スポーツドリンク（ナトリウムを100mlあたり40〜80mg含んでいるもの）や、
経口飲料水液が最適です。

　

　

・意識障害が見られ、呼びかけや刺激に対する反応がおかしい、応えない場合は、
無理に飲ませてしまうと、誤って水分が気道に入ってしまう可能性もある為、
そのような場合は避けてください。

　

　

また、吐き気を訴えている、嘔吐する、という症状がある場合には、
口から水分を摂らせることが適切とは言えない為、
医療機関で点滴等の処置が必要になります。

　

　

熱中症のまとめ

熱中症は、自分の身にも起こるかもしれない、
そして、身近な所で発症してしまう可能性も十分ありえます。

　

　

今回紹介させて頂きました、熱中症の症状や、
熱中症になったらどうすればいいのか、という内容は、
頭の片隅にでも記憶しておいて頂けると、
いざという時に必ず役立てて頂く事が出来ると思います。

　

　

自分が、もしくは周りの方で上記の様な症状が見受けられる場合には、
まずは涼しい所に移動し、水分を補給する、という事を実践してみて下さい。