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懐かしの子ども向け科学雑誌~実験の付録が与えた大きな喜び~

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子ども向けの科学雑誌と聞いて、あなたはどのようなものを
イメージしますか?

筆者自身もまた、学校で斡旋していたり
知人が自宅に届けてくれた時代がありました。

 

 

何よりの楽しみは、毎回付いてくるおまけの
実験・観察セットなどといった、「付録」。

本の絵や文字を読むだけでは
科学の本当の楽しさや不思議さは伝わらないからこその
大人による1つの計らいでもあったと言えます。

 

 

あるテレビ番組では、この雑誌の出版社のエピソードも
ドラマ仕立てにして放映されていました。

子ども達の、科学に対する興味の目を育てるために
付録という付加価値を付ける努力は、実に有意義なもの。

こちらの記事では、筆者自身が、幼い頃に愛読していた
その雑誌の付録について、思い出深いものを、ご紹介していきましょう。

 

 

子ども向け科学雑誌の付録① あぶりだし

懐かしの子ども向け科学雑誌~実験の付録が与えた大きな喜び~

 

 

これは、「スパイ手帳」という
その当時は大変人気だった手帳にもあった、実験の形です。

専用の液で書くと、文字は透明な状態で、消えますが
火にかざしてあぶると、その文字が浮き出る仕組みが、印象的なポイント。

 

 

特別な準備を必要とせず
みかんなど、果物の果汁で同様のことができます。

果物と紙さえあれば、何回でもできる実験ですが
付録のキットは、果汁の臭いもしない液だったことで
よりスムーズにあぶりだしを楽しめた記憶があります。

 

 

子ども向け科学雑誌の付録② こんにゃく作り

懐かしの子ども向け科学雑誌~実験の付録が与えた大きな喜び~

 

 

筆者の記憶の中で、最も印象深い実験セットでもあるのが
こんにゃく作り」。

袋の中に、大量の粉が入っているのが特徴的で、それらが全て
こんにゃくの種でした。

 

 

この粉から、いわゆるこんにゃくができるのか
不思議に思いましたが、当時はまだ、こんにゃく芋の存在も
知らない子どもだったので、よりその魅力に引き込まれました。

こんにゃくの姿形はもちろんのこと
食感から言っても、芋の存在を連想することはできませんでした。

 

 

しかし、この付録の実験の手順通り
専用の粉を水で溶き、煮立たせて型に嵌めると
実際に食用こんにゃくとして、試食できました。

こんにゃくとは似ても似つかない粉から
できあがりのこんにゃくを食べるのは、新鮮さと感動が
同時に押し寄せた感覚であったのが、特に思い出深いものです。

味は本物の食卓に出るこんにゃくより
少々芋っぽい味でしたが、この実験は、今尚筆者の心に
強く残っているものです。

 

 

子ども向け科学雑誌の付録③ ピンホールカメラ

2020年現在では、いわゆるトイカメラとして
子ども用雑誌などでも、たくさん出ている「ピンホールカメラ」ですが
その当時はまだ、デジカメやビデオもない時代でした。

こんな子どもの本のおまけで、本当に写真が撮れるのか
と疑われることも多々ありましたが、実際には文言通り
撮影できたのが、忘れがたい経験です。

小さな穴を空けただけのカメラで
被写体は動かないもの、あるいは数分我慢して動かさないようにしたもの
という縛りこそありましたが、それぞれの被写体を写すことができました。

 

 

これは、当時を生きていた子どもたちにとって
実に大きな感動と興奮を得る内容であった、と言えます。

立派で高価なフイルムを、きちんと入れたカメラでなくとも
子どもたちの手でさえ、写真を残せることが証明された瞬間です。

現像の過程は同じですが、1つの実権遊びの延長で
写真の撮影ができることは、シンプルに驚きでした。

 

 

その他にも、この科学雑誌では、様々な科学的な実験や観察を
させてくれる付録が次々と付いてきました。

本に書かれている内容も興味深いものですが
付録目当てで買う子どもも多かったのではないでしょうか?

鉱石のサンプルモデルを集めたセットや標本など
本来なら、博物館や学校の理科室にしかないような
本格的で素晴らしい資料に触れ合えたのは、貴重な体験だったと言えます。

 

 

子ども向け科学雑誌のまとめ

ここまでご紹介してきた、とある子ども向け科学雑誌にまつわる
当時の付録内容のあれこれについて、いかがでしたでしょうか?

いわゆる科学実験のキットやサンプルはもちろん
手動のレコードプレーヤーを作るものや、ゲルマニウムラジオの作製キット
に至るまで、現代の中学校で習う、高度なものまでありました。

化学反応を楽しむのみならず
音や音楽そのものの仕組みを理解した上で
それらの音が聞こえた時の感動は、忘れられません。

 

 

また、実験キットや製作以外にも、顕微鏡をはじめ
カブトエビなどの小さな生き物を育てる、観察キットもありました。

犬や猫とは違い、寿命も短い小さな生き物ですが
卵からかえして育てる中で、生態を学び、生命への愛情がわく
道徳心生命観も、磨かれたものです。

 

 

しかし、子ども達に夢を届けていたこの科学雑誌は
当初、学校で斡旋していたものの、あくまで営利企業ということから
その後は宅配や配達が主流となりました。

そして、時代が少子化へと歩みを進める中で
他の子ども向け雑誌同様、休刊を余儀なくされたということです。

 

 

その後は、大人向けの科学雑誌という形で
科学の魅力を伝える雑誌の発刊が進められています。

雑誌と共に過ごした、当時の子どもたちが
中年世代となり、懐かしさに触れ購入するケースが増えたと言えます。

 

 

大人向けである故、子ども向け雑誌に比べると
やはり少々高額ですが、変わらず面白い付録も付いていることから
新たにそこに興味をもった若者にも広まっています。

近年は、付録によって購買意欲を高めている
定期購入雑誌も各社から出ているのみならず、テレビCMも
親しみやすい内容で放映されていますよね。

そうした雑誌の元祖は、何と言ってもやはり
筆者をはじめ、あらゆる世代の子ども時代に展開され続けた雑誌が
功を奏した結果であると言えるのではないでしょうか?

 

 

単に活字だけではなく、興味を刺激する付録が付いている
というのは、シンプルでとても効果的なアイデアであったと言えます。

しかし、学習指導要領に準拠させながら、付録を考案し
しかも安価な材料で準備し、今までにない輸送方法で
全国に広めるのは並大抵の苦労ではなかったもの。

 

 

ノーベル賞受賞者の博士の中にも
幼い頃のこのような雑誌や付録に感化され
研究の道を目指した、という人もいます。

世界の将来を担う、子ども達への教育や
様々な体験の機会を与えることは、科学実験に限らず
何においても、実に大切であることが、改めて分かりますよね。

あなたも、幼い頃に愛読していた雑誌や付録を
時々思い返しながら、懐かしさと新たな視点探し
楽しんでみてはいかがでしょうか?

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