北海道発！面白い合唱団～歌謡曲、ミュージカル、合唱の旅～

北海道で主に活動していた、一風変わった合唱団の存在を
あなたは知っていますか？

いわゆる合唱曲としての課題曲のみならず、歌謡曲的な要素
また、恋愛や失恋を題材にした曲も歌う合唱団。

時として、ミュージカルにもチャレンジする他
踊りや寸劇なども交えた、面白い発表が印象的なその合唱団は
夏になると、演奏旅行と称した、演奏ツアーを行うこともありました。

こちらの記事では、そんな様々な顔を持っていた
とある合唱団の魅力と不思議について、ご紹介していきましょう！

歌謡曲のような歌を演奏する合唱団

恋愛を題材にした詩に、歌をつけたような合唱曲
―それは出会って恋に落ち、失恋するストーリーの組曲でしたが
そうしたモダンな楽曲を演奏する合唱団でした。

少々堅苦しい課題曲や、定番の合唱曲だけで
ハーモニーの美しさや技術を主張するのではなく
恋愛ドラマに似た、叙情を伝える曲を好んで演奏していたと言えます。

合唱団には未経験者も多く、入部時点で音程が外れている人もいましたが
どの部員も、4年が過ぎる頃までには、ソリストとして舞台に立てるほど
実力をつけ、成長していたのです。

部員を鍛える、という意味でも
ソロパートを多く踏む曲選びをしていく中で
恋愛に傾倒した歌が増えた、とも言えますよね。

ソロパートのある恋愛曲ゆえ、女性ファンも多かったその合唱団ですが
合唱曲の中における、ソロの部分は、実はほんの一部でした。

だからこそ、その重要な部分を占める歌詞や台詞を忘れないよう
真剣に取り組む姿勢が磨かれていった、ということですね。

誰もが知る歌謡曲の見せ所で、万が一ミスをしてしまうリスクも含め
団員同士の信頼関係のもと成り立っているソロパートであった
と言えるのではないでしょうか？

ミュージカルへの挑戦

当時、早稲田大学などの有名大学でも、ミュージカルに取り組む
合唱団やグループがありましたが、実際にその作品を聞いた際
体感的に学生のレベルを卓越していると感じた経験があります。

筆者の知る、その合唱団もまた、果敢にミュージカルに挑み
ソロパートで、個々人の能力を高めていました。

「南太平洋」や「ウエストサイドストーリー」をはじめ
「マイフィアレディー」、「サウンドオブミュージック」等
幅広いジャンルの作品にチャレンジしていたと言えます。

ミュージカルにおいては、踊りや動き、台詞などの寸劇の能力が必要であり
当初は、団員の懸命な練習も空しく、演奏後のアンケートには
動きが機械的であることや、発音が悪いといった酷評も多く見受けられました。

しかし、時を経る中で、「劇団四季」のミュージカルを
演目に取り込むことが増え、確立した音楽と動きを以て
一定の評価へ漕ぎつけることができました。

当時から、この合唱団が「劇団四季」に近い位置付けの演目を
取り込んでいたら、また別の評価や視点があったのではないかと
想像が膨らみますよね。

出演している当人たちキャストは、真面目に練習に励む日々に
有意義な青春の充実を謳歌していたことが、垣間見えます。

そうした歴史があるからこそ、何年にも渡り
ミュージカルの演奏会を実施してくることもできました。

合唱曲の披露以上に、それぞれの良し悪しが
観客の反応として、如実に現れるミュージカルの舞台は
演奏の自己評価をより明確にする取り組みの1つだったと言えますよね！

演奏旅行の楽しさ

筆者自身もまた、合唱の経験者ですが、1つの旅をしながら
団員が寝食を共にして、歌を歌い継いでいくというのは
学生にとって、実にかけがえのない素晴らしい経験ではないでしょうか？

旅芸人一座ではないものの、合唱という一芸を持ち
様々な地方で表現しゆく喜びや感動は、非常に大きなものがありますよね。

この合唱団は、北海道各地のみならず
遠くは東北地方へ足を伸ばし、毎年の演奏旅行を行っていました。

演奏や披露の御礼に、その地の特産品を頂いたり
打ち上げを兼ねて、海の見える丘でバーベキューをしたり
その地の方々の計らいで、グルメの思い出作りができたと言います。

学生だからという理由以上に、自分たちの町を盛り上げてくれたこと
また、それらの選曲が、老若男女を問わずに楽しめるものであることなど
あらゆる形で、その合唱団が社会貢献していたことが分かりますよね。

団員たちもまた、地元の方とのふれあいを
1つの楽しみや目的と捉えていたからこそ、それらが演奏旅行を実現する
大きな原動力になっていた、と言えるのではないでしょうか？

チャレンジ精神が旺盛な面白い合唱団のまとめ

こちらの記事でご紹介してきた、北海道のとある合唱団にまつわる
その不思議な魅力について、少しでも興味を持っていただけましたか？

ご紹介した歌謡曲やミュージカル、演奏旅行以外にも
映画の挿入歌や、主人公の台詞を含んだ作品、スキャットやCMソングなど
観客をワクワクさせるテーマを、沢山実演してきました。

いわゆる合唱曲ばかりを演奏する合唱団は
日本全国、津々浦々に数多くありますが、幅広い層の観客が
観て聴いてオンタイムで喜べる合唱団は、その楽しさややりがいも一入！

筆者自身も、この合唱団のコンサートへ出向くファンの1人ですが
合唱の世界に素人のまま足を踏み込む人が多かったからこその
自由な発想と行動で、様々なジャンルにチャレンジできた合唱団でした。

こちらの記事でご紹介した、北海道のこの合唱団をきっかけに
ぜひあなたも、身近な合唱団の姿に、フォーカスしてみてくださいね！