くそ虫の不思議~草原の掃除屋、雌上位、太陽の神
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くそ虫というのをご存じでしょうか。
「ファーブル昆虫記」に出てくるあの糞を丸めて転がしていく虫です。
多くのくそ虫の中で、このフンコロガシは不思議な生態で注目されており、
これについて少しお話をしようと思います。
くそ虫は草原の掃除屋
テレビでアフリカなどの草原が映っていることがありますが、
大型動物達の糞が大量に見えることはありません。
これらの糞を処理している言わば草原の掃除屋がくそ虫です。
糞以外にも腐ったキノコや動物の毛や骨、朽ち木や植物を食べるものもいます。
ここでは、糞を食べる虫について説明しますが、その糞の食べ方は、様々です。
飛んできて、外側から食べるものや糞の内部に入って内側から食べるもの、
そしてだんごにして持ち帰るものなどです。
よくミミズなども土を食べて、有益な土として新たな糞を出すなどと言われますが、
このくそ虫も草原の土を綺麗にする働きを持っています。
新鮮な糞の臭いに連れられてやってきて大量の糞を処理してくれます。
このくそ虫の働きがなかったら、草原は糞の山になるかもしれません。
名前は汚らしいですが、くそ虫様々です。
日本では、奈良公園の虫が有名です。
約1200頭いる鹿の糞(毎日1t)の処理をしてくれているのが
ネグロマグソコガネという種類などです。
動物が消化しきれない成分を食べて分解し、
その食べかすが微生物の作用で芝生の養分となり、
その芝を鹿が食べる自然界の連鎖ができています。
おかげで分解が早まりハエの繁殖を防いでいるともいいます。
奈良公園は、愛好家の間では「糞虫の聖地」とも言われて、
国内150種のうち、約60種が確認されているようです。
くそ虫は雌上位
そんなくそ虫ですが、当然のこと雄と雌がいます。
どちらが働き者かというと、やはり雄です。
雌は、卵を産み育てる働きがあるからでしょうか。
まず、
糞から適当な大きさの塊を切り取り丸めると後ろ足で押しながら運ぶのは雄の仕事です。
雌はその間、団子の上に乗っていたり、運ばずに後から付いていったりしています。
大きな穴を掘り、そこに糞の団子を落としてセッティングするのも雄の仕事です。
その後、この団子の上部に部屋を作り雌が卵を産み付けます。
ですから、糞の団子は球ではなく、上部が若干伸びた洋梨型や卵型になっています。
卵がかえると、その糞を食べながら一年間糞の中で生活し大きくなるのです。
長い期間、餌を取りに行くことなく過ごすために親が与えてくれた糞は、
一種のお弁当の様な物です。
何か稚魚が餌を食べなくてもある程度成長できるための卵黄のうみたいな物と言えます。
くそ虫は太陽の神
エジプトなどでは、アクセサリーの題材として、このくそ虫が使われています。
くそ虫型のイヤリングやネックレスなどです。
それほど素晴らしい虫であるという認識があるのです。
ですから現地では、くそ虫のことを「太陽の神」と言ってあがめているようです。
後ろ足で糞を押し、前足で地面を押す姿を
古代のエジプトでは神聖視していたということです。
少し驚きの事実ですね。
日本であればそんな汚い虫をかたどったアクセサリーなど誰も興味を示さないと考えます。
所が変われば価値観も大きく変化するということです。
くそ虫の不思議のまとめ
くそ虫はコガネムシ科で、ほ乳類動物の特に草食動物の糞をえさとする生き物です。
動物にとっては、もはや意味のない糞ですが、
虫たちにとってはまだ栄養素を含んだ宝物です。
成虫は、糞の団子を作って産卵するとどこかへ行ってしまうものもありますが、
ずっと付き添って面倒をみる成虫もいるようです。
世話をする成虫がいないと糞の団子はカビだらけになるそうです。
成虫がいるとすぐにきれいになるそうです。
子どもを保護するための親の働きによるものです。
くそ虫の働きは、糞の分解だけではなく、糞の中に含まれる種子の拡散作用もあります。
くそ虫によって、地中に埋められた糞混じりの種子は、発芽率が上昇します。
植物の生育にも関わって、よい効果をもたらしているというわけです。
家畜を育てている場合、その糞の処理に困る場合もあります。
そこで、海外からこのくそ虫を仕入れて、糞の分解処理にあてている農家もあるようです。
オーストラリアでは、糞処理にとくそ虫を輸入した例があります。
とっても世の中の役に立っている虫です。
こんなに生態系を整え、環境にとって有益な働きをする虫であるのに、
日本では悪い言葉に使われている事実もあります。
それは、人間に向かって「このくそ虫が」などと言うことです。
「ゴキブリ野郎」とか「ウジ虫」なども同類の言葉です。
これらは、人間にあてて言うと人間性を否定するようなひどい言葉になってしまいます。
本当のくそ虫は、自然や人間にとって大変有益な存在です。
漫画や映画の世界で、悪い使われ方をしているようですが、
そのような喩えで使われないことを願ってやみません。
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